WiMAXはWiFi以外にBluetoothを使った無線接続に対応しています。
WiMAXのBluetooth接続はあまり知られていませんが、バッテリーが長持ちするというメリットがあります。
ただしBluetoothにはメリットだけでなく、いくつかの注意点もあります。
この記事では、WiMAXでBluetoothを利用するメリットや注意点、接続方法を詳しく解説しています。
WiMAXのBluetooth接続について詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
この記事の目次
WiMAXのBluetooth接続とは?
「Bluetooth(ブルートゥース)」は、近距離の無線通信規格のことです。
Bluetoothは近くの機器同士を繋げるのが得意で、身の回りのワイヤレス製品によく使われています。
ルーターは「WiFi」を使って端末と無線接続するのが一般的ですが、WiMAXは「Bluetooth」のペアリング接続に対応しているので、WiFiではなくBluetoothでルーターと接続することができます。
Bluetoothを使った製品
Bluetoothを使った代表的な製品には「スマホ」や「スマートウォッチ」、パソコンの「マウス」や「キーボード」などがあります。
スマホの普及とともに電子機器のワイヤレス化が進み、自然とBluetoothが利用できる機器が増えていきました。
スマホに入っている音楽をスピーカーで流したり、ワイヤレスイヤホンで音楽を聴いたりするときにもBluetoothを使用しています。
WiMAXでBluetoothを使うメリット
バッテリーが長時間利用できる
WiMAXでBluetoothを利用する最大のメリットは、バッテリーが長時間利用できることです。
BluetoothはWiFiに比べて消費電力が少ないので、バッテリーが長持ちします。
マウスやキーボードなど身近な機器にBluetoothが使われているのも、消費電力が少なく長時間利用できるからです。
WiMAXの「WX05」をWiFi接続した時とBluetooth接続した時の連続通信時間は以下のようになっています。
接続方法 | 連続通信時間 |
WiFi(速度優先) | 8.1時間 |
WiFi(スタンダード) | 11.5時間 |
WiFi(バッテリー優先) | 14時間 |
Bluetooth | 18時間 |
WX05はバッテリー容量が多いので長時間利用できる端末ですが、Bluetooth接続すれば18時間連続で利用できます。
WiFiのバッテリー優先モードと比較しても4時間バッテリーが長持ちしますし、通常モードと比べると1.5倍も利用できる時間が増えます。
Bluetooth接続はルーターが長時間利用できるので、旅行で1日中ルーターを使う時や、バッテリー残量が少なくなってきたからバッテリーを節約したい時に使うと便利です。
WiMAXでBluetooth使う時の4つの注意点
- 通信速度が遅い
- 最新端末は対応していない
- 同時接続台数が3台まで
- 電波干渉する可能性がある
1.通信速度が遅く届く距離も短い
通信速度 | 届く範囲 | 消費電力 | |
WiFi | 速い | 広い | 多い |
Bluetooth | 遅い | 狭い | 少ない |
Bluetoothは消費電力が少ないのでパッテリーが長持ちしますが、その分出力が弱くWiFiに比べて通信速度が遅くなります。
設定もWiFiの場合は「速度優先モード」に切り替えれば通信速度が速くなりますが、Bluetoothでは「バッテリー優先モード」しか選べません。
Bluetoothは近距離無線通信なので、電波が届く範囲もWiFiに比べて狭くなります。
WiFiは100m程度の距離まで電波が届きますが、一般的に使われているBluetoothは最大でも10m程度です。
そのため自宅でモバイルルーターを置いて別の部屋に移動したりするとペアリングが切れたり、繋がりにくくなります。
ただモバイルルーターは手元に置いて使うことが多いので、通信距離に関してはそこまで気にする必要はないかもしれません。
2.最新端末W06はBluetooth接続に対応していない
WiMAXの最新モバイルルーター「W06」は、Bluetooth接続には対応していません。
旧モデルの「W04」や「W05」はBluetooth接続ができましたが「W06」ではBluetoothが廃止されました。
W06でBluetoothが利用できると書いてあるサイトもありますが、間違いです。
UQ WiMAXの公式サイトでも「W06はBluetoothは使えない」と書いてあります。
Bluetoothがなくなった詳しい理由はわかりませんが、W06はクレードル(充電台)も廃止しているので、あまり使われていない余分な機能は省いているのかもしれません。
関連記事:W06はクレードルがない!代用品でLANケーブルの有線接続はできる?
W06ではBluetooth接続できないので、WiMAXでBluetoothを利用したい方はルーターは「WX05」を選びましょう。
3.同時接続台数が3台までと少ない
WiMAXのBluetooth接続は、同時接続台数が最大3台までです。
WiFiだと10~16台の機器を同時接続できるのでBluetoothは接続台数が少なめですね。
通信規格 | 最大同時接続台数 |
WiFi | 10~16台 |
Bluetooth | 3台 |
関連記事:WiMAXの接続台数は?台数が増えると通信速度はどうなる?
WiMAXのモバイルルーターは、WiFiとBluetoothを同時に利用することはできません。
Bluetoothで3台接続できれば、スマホ、タブレット、PCで利用できるので1人なら問題ありませんが、大人数で使うには接続台数が少ないので向いていません。
大人数で使う時や接続台数が3台以上の時はWiFiを利用しましょう。
4.電波干渉する可能性がある
Bluetoothは「2.4GHz」の周波数帯を使っているので、電波干渉が起こる可能性があります。
2.4GHzはWiFiでも使われていますし、電子レンジや医療機器、産業機器など多くの電子機器でも利用されています。
繁華街などの混雑した場所だと、他の人が使っている機器と電波干渉が起こって、通信が不安定になる可能性があります。
もし通信が不安定になるようなら、一度ルーターや端末を再起動して接続し直してみましょう。
それでも不安定なようなら、電波干渉に強い「5GHz」のWiFiを使うことをおすすめします。
WiMAXをBluetoothに接続する方法
次にWiMAXをBluetoothに接続する方法を紹介します。
Bluetooth接続を試してみる人は参考にしてください。
WX05の設定方法
WX05でBluetooth接続する設定方法は以下の通りです。
- 「設定」から「LAN側設定」を選択する
- 「LAN側無線選択」を選択する
- 「Wi-Fi」を「Bluetooth」に切り替える
- 端末でWX05にBluetooth接続して完了
WX05の設定が終われば、スマホやタブレットでBluetoothに接続するだけです。
普段からワイヤレス製品を使っている方は簡単に接続できると思います。
Bluetoothで接続するときに表示される名前は、WiFiのSSID(ネットワーク名)と同じなので迷うことはないはずです。
Bluetoothの画面でWX05の名前が表示されない時は、一度Bluetoothをオフにしてから再度オンにしてみましょう。
WiMAXのBluetooth接続まとめ
WiMAXのBluetooth接続は、バッテリーが長持ちすることが最大のメリットです。
ルーターを長時間使いたい方や、バッテリーが少なくなってきて節約したいときに役立ちます。
ただし消費電力が少ない分「通信速度が遅くなる」「距離が短くなる」などの注意点もあります。
最新端末のW06はBluetoothに対応していないので、Bluetooth接続したい方は「WX05」を選びましょう。