WiMAXの「W06」は2019年1月24日に発売された端末です。
「W06」はWiMAXで人気の高い「Wシリーズ」の最新ルーターで「W05」の後継機にあたります。
W06はW05から大幅に性能がアップして、モバイル回線ながら最大通信速度は1Gbpsを超えていて、今最もおすすめできるWiMAXルーターと言えるでしょう。
この記事ではW06の特徴や注意点を詳しく解説していきます。
またWXシリーズの「WX05」との比較もしていますので、WiMAXルーター選びの参考にしてください。
この記事の目次
W06の特徴・メリット
- 最大通信速度が1.2Gbpsと高速
- WiFiお引越し機能で簡単にネット接続できる
- 通信モード自動切替機能で速度制限にかかりにくい
- 電波が繋がりやすくなった
- W05よりバッテリー時間が長くなった
- 落ち着いたカラーリングに
最大通信速度が1.2Gbpsと高速
「W06」は最大通信速度1,237Mbpsと非常に高速です。
「4×4MIMO」「キャリアアグリゲーション」「256QAM」という様々な通信技術を組み合わせることで、従来の端末よりもより高速な通信を実現しています。
W06で使われている通信技術
- 4×4MIMO:受信と送信で4本のアンテナを使い同時に通信する技術
- キャリアアグリゲーション:複数のキャリアの帯域を束ねて1つにする技術
- 256QAM:情報密度を高めて1度に運べる情報量を増やす技術
一見難しそうにみえますが、これらの通信技術は一般的なもので多くのモバイルルーターで採用されています。
WiMAXでも一世代前の端末「W05」から使われている技術で、特に目新しいものではありません。
W06では今までの技術を使い、利用する帯域を増やすことでW05よりも通信速度がアップしています。
ただし最大通信速度1,237MbpsはUSB接続をした場合です。
「ハイパフォーマンスモード」「ハイスピードプラスエリアモード」「4×4MIMO」を利用した状態で、USB3.0(青い色のコネクタ)でType-Cケーブルを使う必要があります。
もちろんタブレットやスマホなどUSBケーブルがない端末には利用できないので主にパソコンで使う時に利用できます。
WiFi接続の場合は最大通信速度867Mbpsとなります。
W05の最大通信速度が758MbpsだったのでWiFi接続時も100Mbps以上高速になっています。
「Wi-Fiお引越し機能」で簡単にネット接続できる
W06には「Wi-Fiお引越し機能」という機能がついています。
Wi-Fiお引越し機能は、今まで使っていたWiMAXのSSID(ネットワーク名)とパスワードを引き継ぐことができる機能です。
通常はWiMAX端末が変わるとSSIDとパスワードが変わるので、もう一度WiFi接続をし直さないといけません。
スマホやタブレット、PC、テレビなど複数の端末をWiFiで繋いでいる場合、全ての端末で「SSIDを探して新しいパスワードを入力する」という手間がかかるので少々面倒です。
Wi-Fiお引越し機能を使えばSSIDとパスワードをそのまま引き継ぐことができるので、最初の設定の手間を省くことができます。
今までWiMAXを利用している人は、WiFi情報を引き継げば端末側の設定が不要になるので、簡単にWiFiの移行ができます。
「通信モード自動切替機能」で速度制限にかかりにくい
「W06」にはデータ量が一定の数値になると自動的に通信モードを切り替えてくれる「通信モード自動切替機能」がついています。
WiMAXの「ギガ放題プラン」は月間データ量無制限で使うことができますが、auのLTE回線が使える「ハイスピードプラスエリアモード」で月7G以上使うと無制限であっても速度制限にかかります。
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「ハイスピードプラスエリアモード」の切り替えはルーターの画面から行うため、モードを戻し忘れる可能性があり、そのままWiMAXを使っていると速度制限にかかってしまうリスクがあります。
「通信モード自動切替機能」を使えば、設定したデータ量に達すると自動的にモードが切り替わるので「ハイスピードプラスエリアモード」の使いすぎによる速度制限を防ぐことができます。
「通信モード自動切替機能」はデータ量で切り替える他に「15分通信しないと自動的にモードを切り替える」というように時間での切り替えも可能です。
こちらの機能を使えばハイスピードプラスエリアモードの戻し忘れも防ぐことができます。
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電波が繋がりやすくなった
W06は電波が繋がりやすくするために「高性能ハイモードアンテナ」と「Wi-Fi TXビームフォーミング」2つの機能が追加されました。
- 高性能ハイモードアンテナ:基地局からルーターまでの電波を繋がりやすくする機能
- Wi-Fi TXビームフォーミング:ルーターから端末までの電波を繋がりやすくする機能
WiMAXは2.5GHzの電波を使っている特性上、障害物に弱く、サービスエリア内であっても屋内の奥まった場所では電波が入りにくくなることがあります。
W06は2つの機能によって「基地局からルーター」「ルーターから端末」までの電波を受信しやすくなっていて、従来の端末よりも電波が通じやすくなっています。
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高性能ハイモードアンテナ
W06は最新の「高性能ハイモードアンテナ」を搭載しています。
アンテナの性能が向上したため、今まで繋がりにくかった場所でも基地局からの電波を受信しやすくなっています。
Wi-Fi TXビームフォーミング
「Wi-Fi TXビームフォーミング」は、スマホやタブレットなどの端末の位置を検知してその方向に集中して電波を送る機能です。
ビームのように電波に指向性をもたせることから「ビームフォーミング」と呼ばれています。
通常の電波は指向性がなく、360度様々な方向に飛んでいくため、何もないところに飛んでいく無駄になる電波が多く発生していまいます。
ビームフォーミングを使うと、電波に指向性をもたせて端末に飛ばすことができるので電波を効率よく端末に届けることができるようになります。
「Wi-Fi TXビームフォーミング」を使うことで電波があまり良くない場所でも効率よく電波を届けることができるようになり、一世代前のW05と比較して受信速度が20%向上しています。
「Wi-Fi TXビームフォーミング」を使うには条件がありWiFiは「2.4GHz」ではなく「5GHz」を使う必要があります。
また電波を受信するスマホやタブレットも「ビームフォーミング機能」に対応していないといけません。
iPhoneなら、iPhone6以降が「Wi-Fi TXビームフォーミング」に対応しています。
最近発売された端末ならほぼすべての端末でビームフォーミングに対応しているので、安心してください。
W05よりバッテリー時間が長くなった
W06はW05よりもバッテリー容量が増えたおかげでバッテリーの持ちがより長くなっています。
W06 | W05 | |
連続通信時間 | ハイパフォーマンス設定:約7.2時間 スマート設定 :約9時間 バッテリーセーブ設定 :約11.7時間 |
ハイパフォーマンス設定:約6.5時間 スマート設定 :約9時間 バッテリーセーブ設定 :約10.5時間 |
バッテリー容量 | 3,000mAh | 2750mAh |
通常モードのの「スマートモード」では連続通信時間に違いはありませんが、ハイパフォーマンスモードで40分、バッテリーセーブモードで1時間10分とより長持ちするようになりました。
バッテリーセーブモードにしておけば半日は充電しなくてもいいので、一日中外にでている時でも安心して使用できます。
角が取れて丸みのあるデザインに
WiMAXルーターは、今まで四角い形状をしていましたが、W06はW05などに比べると角の丸みが強くなり、全体的に丸みのあるデザインになりました。
小さな違いですが、角の丸みが強くなったことでポケットに入れる時や取り出す時に角が引っかかりにくくなり、取り出しやすくなっています。
W06は厚みもW05よりも、7mm薄くなっています。
7mmと聞くとあまり大きな差に感じませんが、実際に比べてみると違いがはっきりとわかります。
端末全体が、薄くなっているのでポケットに入れてもポケットが膨らみにくくなり収まりやすくなっています。
フォルムが薄く丸くなったので持ちやすくなりました。
W06の注意点・デメリット
- WX05よりバッテリー時間が短い
- 上り速度が低下している
- Bluetooth接続がなくなった
- クレードルがなくなった
WX05よりはバッテリー時間が短い
「W06」は「W05」と比較するとバッテリー容量が増えて連続通信時間が長くなりましたが、「WX05」と比較すると連続通信時間は短いです。
W06 | WX05 | |
バッテリー使用時間 | ハイパフォーマンス設定:約7.2時間 スマート設定 :約9時間 バッテリーセーブ設定 :約11.7時間 |
おまかせ一括(通信速度を優先):約8.1時間 スタンダード:約11.5時間 バッテリ持ちを優先:約14時間 エコモード(BluetoothR接続時):約18時間 |
バッテリー容量 | 3,000mAh | 3,200mAh |
WiMAXのモバイルルーターには「Wシリース」と「WXシリーズ」がありますが、過去の機種を比べても「WXシリーズ」のほうがバッテリー容量が多く連続通信時間が長いという特徴があります。
W06とWX05のバッテリー時間を通常モードで比較した場合「WX05」のほうが約2.5時間長持ちします。
またほとんど使うことはありませんが、WX05はWiFiではなくBluetoothを使って通信する「エコモード」があり、このモードを利用すると最大18時間利用できます。
W06にはBluetoothモードはついていません。
ただしW06でも約9時間と十分な連続通信時間がありますし、待受時間は800時間あるので日常で使う分には全く問題ありません。
充電しておけば1日使えますし、もしバッテリーの持ちが気になるようならモバイルバッテリーを使うという手もあります。
最近は軽くて容量の多いモバイルバッテリーが低価格で販売されています。
モバイルルーターはバッテリーの持続時間も大事ですが、通信速度も大切です。
WX05は連続通信時間は長いですが、最大通信速度が440MbpsとW06と比べるとあまり早くありません。
通信速度を重視するならW06を選んだほうがいいですね。
上り速度が低下している
W06はW05と比較すると下りの通信速度は速くなっていますが、上りの最大通信速度は低下しています。
W06 | W05 | |
最大通信速度(下り) | 1,237Mbps | 758Mbps |
最大通信速度(上り) | 75Mbps | 112.5Mbps |
上りの通信速度は利用者が「データを送信する時の通信速度」です。
画像や動画をアップロードしたり、メールやLINEを送信したりする時に必要になります。
UQ WiMAXの公式サイトを確認してみると、端末の設計上のバランスを考えW06は下りの通信速度が「75Mbps」に設定されているとのことです。
ただしW05の下り最大通信速度115Mbpsを実現するにはかなり条件が厳しく「ハイパフォーマンスモード」をONにして、「ハイスピードプラスエリアモード」を利用しないといけません。
「ハイスピードプラスエリアモード」はauのLTE回線とWiMAXと回線が併用できるモードですが、月7G以上利用すると速度制限にかかります。
そこまでして上りの通信速度を速めたいかといえば、そういう機会はほぼないです。
ネット回線の速度で大事なのは、上りよりも下りの通信速度です。
下りは「Webサイトを開いたり、画像や動画を観たり、アプリをダウンロードする時」に使うからです。
ほとんどの通信は下りで行われるので、ネット回線が快適に使えるかどうかは、下りの通信速度が速いかどうかで決まります。
W06はW05より上りの速度は遅くなりましたが下りの通信速度が高速になっているので、今までよりもよりネット回線を快適に使うことができます。
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Bluetooth接続がない
W06ではBluetooth接続がなくなりました。
Bluetoothは、ワイヤレスイヤホンやマウス、アプリなどで使われている2.4GHzの無線通信です。
あまり知られていませんが、過去のWiMAXルーターはUSBによる有線接続やWiFi接続の他に「Bluetooth」を使った無線接続ができました。
イヤホンやマウスで使われていることからわかるようにBluetooth接続はWiFiに比べて消費電力を抑えることができます。
Bluetooth接続すると通信速度は落ちますが、その分WiFi接続したときよりもバッテリーの持ちが長くなるというメリットがあります。
先に紹介したように、WX05のBluetooth接続時のバッテリー使用時間は18時間とかなり長めです。
ただわたしは長年WiMAXを利用していますがBluetooth接続を使ったことがありません。
最近のWiMAXルーターはバッテリーの駆動時間も長くなっていますし、あえてBluetooth接続しなくてもWiFi接続で十分です。
そもそもBluetooth接続の機能があること自体を知らない人が多く、ほとんど使っている人がいないことから無駄な機能は省かれてしまったようです。
クレードルがなくなった
W06は「クレードル(充電台)」もなくなりました。
クレードルは、過去のWiMAXルーターでオプションとして販売されていたルーターを置く充電台です。
クレードルにはモバイルWiFiルーターを置いて充電できるだけではなく、以下のようなメリットがあります。
- LANケーブルで有線接続できる
- 電波が遠くまで届きやすくなる
- 有線でつなぐことで通信が安定する
- アクセスポイントとして無線を飛ばせる
クレードルは機種によって形状が違うので互換性がなく、他の機種のクレードルをW06に使い回すこともできなくなっています。
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ただしクレードルはLANケーブルで有線接続する時以外はほとんど必要ありません。
W06には「高性能ハイモードアンテナ」と「Wi-Fi TXビームフォーミング」がついているので、クレードルがなくても電波が届きやすくなっていますし、USBで有線接続をすれば通信は安定します。
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クレードルは購入するには3~4,000円かかりますが、ほとんどの人には充電する時の置き台としてしか使いみちしかないのでコストパフォーマンスが悪いです。
恐らく過去のWiMAXルーターでクレードルを購入する人がほとんどいなかったので、W06からは必要ないと判断されたのでしょう。
クレードルといいBluetooth接続といい必要ない機能や人気のない機能はどんどん省いているようです。
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W06とWX05を徹底比較
WiMAXのモバイルWiFiルーターには、大きく分けると「Wシリーズ」と「WXシリーズ」の2つのシリーズがあります。
「W06」は「W05」の後継機でWシリーズの最新ルーターです。
同じようにWXシリーズでは「WX05」というルーターが販売されています。
ここでは「W06」と「WX05」の性能を比較してみましょう。
通信速度の比較
W06とWX05の通信速度を比較するとW06のほうが1237MbpsとWX05より3倍程度速くなっています。
W06 | WX05 | |
最大通信速度(下り) | 1,237Mbps(USB接続時) 867Mbps(WiFi接続時) |
440Mbps |
最大通信速度(上り) | 75Mbps | 75Mbps |
ただしW06の最大通信速度をだすためには、ルーターの性能を最大限に引き出すための設定が必要になります。
W06の高速通信のための設定
- 「ハイパフォーマンスモード」にする
- 「4×4MIMO」をオンにする
- 「ハイスピードプラスエリアモード」を利用する
- USB3.0にType Cケーブルで接続する
USBではなくWiFiで接続した場合の最大通信速度は867Mbpsとなります。
また上記の設定をしても、高速な通信ができるのは通信状態が整っている東京など一部の地域に限定されています。
「ハイスピードプラスエリアモード」はLTEが使えるようになるモードですが、月7Gを超えると速度制限にかかるので日常でそこまで頻繁に使うことはありません。
最大通信速度は3倍程度違いはありますが実際の環境ではW06とWX05にカタログスペックほどの大きな違いはないでしょう。
ただしW06はWiMAX回線だけを使う「ハイスピードモード」でも最大通信速度550MbpsとWX05よりも高速です。
「ハイスピードモード」は日常的に使う通常モードなので、実際の環境でもW06のほうが通信速度が速くなる可能性が高いです。
バッテリー持続時間の比較
デメリットの点でお話したように連続通信時間はWX06のほうが長くなっています。
W06 | WX05 | |
バッテリー使用時間 | ハイパフォーマンス設定:約7.2時間 スマート設定 :約9時間 バッテリーセーブ設定 :約11.7時間 |
おまかせ一括(通信速度を優先):約8.1時間 スタンダード:約11.5時間 バッテリ持ちを優先:約14時間 エコモード(BluetoothR接続時):約18時間 |
バッテリー容量 | 3,000mAh | 3,200mAh |
W06よりもWX05のほうがバッテリー容量が多いため、どのモードでも電源が長持ちします。
ノーマルモードでは9時間と11.5時間と約2.5時間の差があります。
WX05ではW06でなくなったエコモード(Bluetooth接続)もあります。
ほぼ使われない機能ですが、このモードを使えば通信速度が落ちる代わりにW06のスマートモードより2倍長持ちします。
ただ上のバッテリー時間は「通信をし続けた時」の時間です。
外出時に常に通信をし続けることはないでしょうから「W06」の9時間でも十分な長さです。
通信をしていない時の「待受待機時間」はW06が800時間、WX05が700時間とどちらも非常に長持ちします。
どちらの機種も毎日忘れずに充電していれば、十分なバッテリー時間があるといえます。
機能面の比較
続いてW06とW05の機能面を比較してみます。
LAN(ルーターから端末まで)とWAN(基地局からルーターまで)の機能で分けると下のようになります。
W06 | WX05 | |
LANの機能 | Wi-Fi TXビームフォーミング | Wi-Fi TXビームフォーミング Wウイングアンテナ(要クレードル) |
WANの機能 | 高性能ハイモードアンテナ | WiMAXハイパワー Wウイングアンテナ(要クレードル) |
それぞれの機能は、電波の状態を改善したり通信速度を上げる効果があります。
名称 | 内容 |
Wi-Fi TXビームフォーミング(W06、WX05) | 電波を端末に向けて送ることで、電話が弱い位置の端末の通信速度を上げる機能 |
高性能ハイモードアンテナ(W06) | 高性能のアンテナで基地局からの電波を受信しやすくする機能 |
WiMAXハイパワー(WX05) | 電波が弱い時に基地局までの出力を上げて通信速度を上げる機能 |
Wウイングアンテナ(WX05) | クレードルのアンテナを使って電波の送受信をしやすくする機能。クレードルが必須。 |
LAN側の機能である「Wi-Fi TXビームフォーミング」はW06とWX05のどちらにも搭載されていますね。
ビームフォーミングは、電波を端末に向けて送信することで電波が弱い場所にある端末にも電波を届きやすくして通信速度を上げる機能です。
利用するには「端末側もビームフォーミングに対応している」「5GHzのWiFiを使う」必要があります。
WAN側をみてみると、W06は「高性能モードアンテナ」で電波を受信しやすくなっています。
WX06も「WiMAXハイパワー」で出力を上げて通信速度を上げることができますが、この機能は電波状況自体を改善するわけではありません。
電波が弱いと通信速度も大きく低下するので、電波の受信を良くする機能のほうがありがたいですね。
WX06にも電波を受信しやすくする「Wウイングアンテナ」という機能がありますが、クレードル自体にアンテナが内蔵されているためクレードルがないと使うことができません。
クレードルを購入すれば電波状況の改善は期待できますが、端末とは別にクレードルを購入する必要がありますしクレードルは持ち運びするには邪魔になります。
総合的に考えるとルーター本体で全ての機能が使えるW06の方が使いやすいといえるでしょう。
サイズ、重量の比較
W06 | WX05 | |
サイズ | 幅128mm×高さ64mm×厚み11.9mm | 幅111mm×高さ62mm×厚み13.3mm |
重さ | 約125g | 約128g |
最近のモバイルWiFiルーターはどれも小型なのでどちらのサイズもあまり変わりありません。
W06のほうがWX05より幅、高さともにわずかに大きいですが、厚みは1.4mm薄くなっています。
WX06はバッテリー容量が大きい分厚みがあるのかもしれません。
スマホなどもそうですが、厚みは数ミリの違いでも実際に手に取ってみると、大きな違いを感じるものです。
W06は角の丸みも大きく、厚みが薄いので角の引っかかりがなくポケットからの出し入れがスムーズです。
重さは3gしか違いがないので、ほとんど同じ重さですね。
W06とWX05を比較した結果
W06とWX05の比較結果をまとめてみました。
W06 | WX05 | |
発売日 | 2019年1月 | 2018年11月 |
最大通信速度(下り) | 1,237Mbps(USB接続時) 867Mbps(WiFi接続時) |
440Mbps |
最大通信速度(上り) | 75Mbps | 75Mbps |
バッテリー使用時間 | ハイパフォーマンス設定:約7.2時間 スマート設定 :約9時間 バッテリーセーブ設定 :約11.7時間 |
おまかせ一括(通信速度を優先):約8.1時間 スタンダード:約11.5時間 バッテリ持ちを優先:約14時間 エコモード(BluetoothR接続時):約18時間 |
バッテリー容量 | 3,000mAh | 3,200mAh |
主な機能 | Wi-Fi TXビームフォーミング 高性能ハイモードアンテナ |
Wi-Fi TXビームフォーミング WiMAXハイパワー Wウイングアンテナ(クレードルが必須) |
サイズ | 幅128mm×高さ64mm×厚み11.9mm | 幅111mm×高さ62mm×厚み13.3mm |
重さ | 約125g | 約128g |
バッテリー時間はWX05の方が長いですが、通信速度、機能性ともにW06のほうが性能は上ですね。
W06とWX05の比較結果
- 通信速度はW06のほうが1,237Mbpsと高速(WiMAX回線時も550Mbps)
- バッテリー時間はWX05のほうがスマートモードで2.5時間長い
- W06は電波状態を改善する機能がある(WX05はクレードルが必要)
総合的に考えるとW06をおすすめします。
W06がおすすめの人、おすすめではない人
W06がおすすめの人
- 最新のルーターを使いたい
- 通信速度が速いほうがいい
- 安定性が高いルーターがいい
「W06」は最新端末で通信速度も高速なので、誰にでもおすすめできる端末です。
WiMAXのルーター選びに悩んだら、現状は「W06」を選んでおけば間違いありません。
Wシリーズには他にも一世代前の「W05」がありますが、キャッシュバックが高くなるなどの理由がなければ、特に選ぶ理由がありません。
WiMAXは3年契約になるので、長期間利用することを考えると最新の端末を選んでおいたほうがいいでしょう。
W06よりWX05がおすすめな人
反対にW06よりもWX05がおすすめな人は以下のような方です。
- バッテリー時間が長いほうがいい人
- クレードルが必要な人
通信時間よりもバッテリー時間を重視するなら「WX05」がおすすめです。
W06にはクレードルがないため、LANケーブルを使った有線接続をしたり、クレードルが必要な人も「WX05」を選びましょう。
クレードルを購入すれば「Wウイングアンテナ」機能が使えるようになるので、電波の送受信もしやすくなります。
逆にクレードルが必要ない人やバッテリー時間にこだわりがない人はW06を選んだほうがいいですね。
W06を使うのにおすすめのWiMAXプロバイダ
WiMAXプロバイダは「GMOとくとくBB」がおすすめ
WiMAXプロバイダは「GMOとくとくBB WiMAX」がおすすめです。
WiMAXプロバイダは20以上ありますが、GMOとくとくBB WiMAXはその中でシェアNo1の最も人気のあるWiMAXプロバイダです。
信頼性も高くキャッシュバックが高額なので本家のUQ WiMAXよりもかなり安く利用できます。
GMOとくとくBBには「キャッシュバック特典」と「月額割引特典」がありますが、端末に「W06」を選ぶ場合は、「月額割引特典」を選んだほうが料金が安くなります。
WiMAXプロバイダ選びに悩んだら「GMOとくとくBB」に申し込みをするといいですよ。
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WiMAXルーター「W06」のまとめ
「W06」は人気の高いWシリーズの最新ルーターです。
通信速度も高速で機能も充実しているので、現時点のWiMAXのモバイルーターの中では一番おすすめです。
WiMAXのルーター選びに悩んだら、W06を選べば間違いないでしょう。
WiMAXを申し込むならプロバイダは料金の安い「GMOとくとくBB」がおすすめです。
こちらの記事が参考になれば幸いです。